2012年2月12日日曜日

飯伊50人展

なんとか飾りつけを終えることができた! 実行委員として名前があがっているだけに責任は痛感していたが こんなに展示がハードとは思わなかった。主にオーソドックスな平面作品の展示責任者と役割を仰せつかったのだが 私の作品は現代美術なのでかなり難しい仕事だと言わざるを得ない。半具象的な油彩画は 一つ一つ見ると 理解できるのだが 複数になるとどうして重くなってしまうのだろう。展示についてここが最後まで解決できなかったことを残念に思う。
一方 今回久保田(寛)氏の昆虫戸棚にはとても嬉しかった。飯田で創作活動をしているからこそ出来る作品だし生き方だと思う。もし都会で発表を続けていればつまらぬ価値観に絡め取られてオリジナリティが失われてしまっただろう。あの制作態度が飯伊作品展の最大の意義だと私は考えたい。都会の価値観を移入する時代ではもはやないはずだ。
この展覧会のスタートに疑問をもつ方がいると聞く。しかし これから価値観の自立性を高めて 個人個人がヒラバ(平場)で作品を発表し 見る人も価値観を人から授かるのではない関係が育っていく展覧会になれば それでよいのでは、・・・

私は現代の創造展でも 実行委員会のメンバーで 決してこれを否定してこの50人展を始めようと考えたのではない。にっちもさっちも動きが取れない会に間接的にすこしでも風が当たればいいと感じているのだ。この辺りを理解して参加してくれた皆様 ありがとうございました。

2012年2月4日土曜日

飯田の地元展2つ

この時期になると飯田市美術博物館で現代の創造展が開かれる。(2月21日から3月11日まで。)飯田市下伊那の日本画 洋画 版画 彫刻 書 工芸の作家たち百数十名の展覧会で、今年は12回目になる。この地区の代表のような大きな展覧会であるが中身はもやもやしていてよくわからないことが多い。なぜならいくつもの価値観(それぞれのアートの価値観だけでなく処世術的価値観も)が既得権として内在してしまっているから。なかなか改革はできない。同じような形を続けていくことが目的化してしまうのだ。マンネリ化しつまらなくなってしまうのは当然かもしれない。
どうしたらいいんだろうと考えつつ 有志で新しい展覧会を立ち上げた。《飯伊50人展》というものだ。個人の主張やテーマは個展で展開すべきもの、共通のテーマや切り口はグループ展がいい。さて この地域に関わる作家たちが一同に発表するとすればどんな可能性が出てくるのだろう。そしてこの漠然とした展覧会は回を重ねてどんな発展が出来るのだろうか?参加者全員の発展性がないと上記美博の会と同じになってしまうだろう。参加者の新陳代謝もポイントだろう。
私としてこの展覧会に期すところは個人としての参加ということだと思っている。何処何処会(または誰先生)の推薦による参加は考えたくない。参加者の責任はこの展覧会が持ち続けなくてはいけない。そう思うとこの会は大きすぎるような気もしてきた。・・・実行委員の責任は重いな。憂鬱(!)。