2014年12月29日月曜日

50人展を終えて

12月に入って いきなり冬がやってきた格好で雪が舞いだした。
今年の50人展は何ができて何が課題だったのだろう。(それを考えていたら1か月が過ぎてしまった)
今回の展覧会は一つの区切りだったかもしれない。というのは、この地域の作家たちの統一展覧会は全体として いったい何を誰に向かって行う展覧会なのか?が浮き彫りになったような気がする。若い作家たちによる第一ステージは「俺たちは頑張っているんだ!俺たちの作品を見ろ!」といった空気感があったが、第二ステージのベテラン作家たちの展示は総花的で サンプル品を味見する見本市にも思えた。確かに それぞれの作家がそれぞれの方向を 一堂に会している意義は深いし、ひとつひとつの作品を作家の話を聞きながら見つめてみたい気にしてくれた。
しかしその領域がどんどん広がり深まり そう簡単に すべてを理解することは難しくなってきている。それぞれの作品が互いに相容れない空気感を持つようになってきているのも感じなくもない。
考えてみれば当然かもしれない。アートはその人の生き方の表現だから、世代や生活環境が違えば大事にしている信条も変わってくる。政治のように価値観も変わる。こちらが善くても あちらには非も出て来よう。アートは相克といえる。簡単に言えば 好きも嫌いもそれぞれはっきり出てくるのだ。
50人展も3回が終わり 漠然とした全体感が進化して行けばきっと相克の時が来るだろう。実はもう抽象系と具象系は交じり合わないし、イラスト風3次元の具象系も同居は難しい。作品以上に作家は同居できない...。
戦いを好まない飯田人の気風を考えるともしかして緊張感のない総花風のままかもしれない。しかしそれではマンネリというものだ。
取りあえず、来年の50人展は行わない空気が実行委員会にはあることは伝えておきたい。年明けに反省会を予定しています。