2009年4月30日木曜日

NakamuraBrawnとは?


 土の持つイメージの喚起力というものは、とても不思議で
見ていると 思わず触りたくなってしまう。そしてそれで何かしたくなってしまう。
 私の 地元長野県飯田市には、<中村壁>とよばれる土壁がある。赤みの強い土を使った土壁で、主に内壁として作られた。その赤土の採れる場所に何気なく行ったときは 赤さの程にとても驚いた。
それが、私の素材としての“あかつち”との出会いであった。 以後ずーっとその赤土を使って作品を作ってきたが、発表の折 中村壁の色のようですね、と時々言われた。
しかしそのころまだ私は <中村壁>についてよく知らなかった。
中村壁は、およそ5~60年ほど前までは、飯田のお座敷、茶室などの内壁によく使われていたが、建築工法の変化とともに、次第に姿を消していった。その幻とも言うべき中村壁については、左官の勝野氏、南信州新聞社の村澤氏とともに3年ほど前、研究することが出来き、多くの人に反響を頂いた。風土の中にある美意識に共鳴できたことは 現代美術に携わるものとして、とても嬉しいことであった。
私は この赤土の持つ柔らかで、豊かで、少し華やかな感じを、Nakamura Brawn と呼ぶことにした。
そして、この素材とかかわりながら、次の創造のページを進めていきたい。

1 件のコメント:

  1. モデルハウスに展示!
    飯田市上郷にオープンした(有)ERMクリエイト(http://erm.seesaa.net/)さんのモデルハウスに私の作品を展示することが決まりました。今日午後に<いにしえ人><むしくい月>など数点を搬入してきます。厚いブロック状のどっしりした壁に中村ブラウンがどんな空間を演出できるか楽しみです。

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