先週フォンタナに触れたが タイミングよく東京都美術館でポンピドウセンターのタイムライン1906~1977という展覧会を見ることができた。まさしくフォンタナがなぜあんな作品に行きついたのかを感じさせる時代理解の展示であったと思う。機械の発展、理性と感性の遊離、センセイショナルな表現、豊かさと狂気、戦争・・・私たちが今思っているほとんどの感情がこの100年で発露しているようにも思える。この展覧会はそこが良くわかる。そしてコンテンポラリーの表現はほぼ出尽くしているようにも思えてしまう。・・・私たちが今やっていることは この100年の表現の焼き直しなのかもしれない。
ただ、環境保護とか 中東問題に対する姿勢とか グローバリズム問題とか 20世紀の宿題もたくさんある。それはそれで私たちに問われている難題だ。そこを自分の中の問題として取り入れてテーマとなしうるかがこれからの表現する者の新ステージだと思う。自分の痛みとそれがどうシンクロしているのか気が付けるか きっとそれがカギなんだと思う。
むかしヨーロッパに行ってすぐ(78年早春のころ)オープンまもなくのこの美術館で 私はぶったまげた。
ここにすべてがあると思ったのだ。現代美術に魅了されたんだった。正確に言うと現代美術がどうして生まれたのかが分かった気がしたのだ。ぶつぶつ切れたイズムではなく歴史の流れとしてストンと私に入った気がしたのだ。
まだ、日本のガイドブックにはここは載っていなくて(少なくても、私が当時持っていたフランス旅のガイドブックにはなかった。) 歩いていて偶然 出くわした巨大コンビナートのような建物!!!。 なんだろうと思いながら入ったら ピカソ ブラック マチス ボナールなどなど 画集で知ってあこがれていた名品ばかりに出会えたのだ!・・。もちろんその後にタピエスにも ここで出会った。
2016年7月6日水曜日
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