過日 親戚の葬式が長野県南部の泰阜村というところであった。子供のころ祖父に連れられて行ったことがある程度なのでとても懐かしい風景だった。
ここ十数年で道の事情がよくなり我が家からは一時間余で行ける。祖父と行ったころは45年ほど前なので単線の飯田線で田本駅まで行き そこから細い山道を登ってその家に行ったのだ。道は急な坂が続いて ふり向けばはるか眼下に天竜川が流れているという 子供には少し怖い景色だった。
その家のおじさんが闘病の末なくなったのだ。葬式の朝 朝霧が天竜川の上に立ち込めてとても幻想的だった。(写真)
こんな素晴らしい景観の中でなぜわれわれは暮らしていけないんだろう?山間地の農業はとても難しく ましてや勤め先もない。現金収入がないと現代はとても暮らしてはいけない。当然従兄弟たち家族は飯田の近くに住んでいて この家には住んでいない。過疎の村は新しい道が開いても 年寄りの村のままで 過疎に歯止めがかからない。・・・
精進落しのとき 白髪の知らないおばあさんの隣となり 少し話した。葬式のときの孫のお別れの言葉が印象的だったことを私が言うと そのおばあさんは この髭面の男に 『あなたのお祖母さんのお葬式のときの孫のお別れの言葉もかわいくて泣けましたよ』と言った。・・・頭が混乱するくらい昔のことだ!そういえば45ほど前に祖母の葬式があって私はお別れの言葉を言ったのだ。
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