2010年6月26日土曜日

第8回 新耀展


有楽町の交通会館2Fで今年も新耀展が明日から開催される。

代表の原弘さんが牽引してくれて毎年この時期に開かれる。私はなかなか出かけられないので迷惑をかけていると思う。にもかかわらず昨年の私の個展の際は 会の原さん 氏家さんがオープニングから二次回まで来てくれて とてもありがたかったのだ。それにしても銀座のオープニングはいつも月曜日が大方だ。ナントカならないかなー たまには顔を出したい。

新耀展;  6月27日(日)~7月3日(土) 東京交通会館2F(有楽町2-10-1)tel 03-3215-7962

2010年6月19日土曜日

W杯テレビ観戦雑記



このところご他聞にもれずサッカー観戦に時を奪われている。テレビではダウンジャケット姿を見かけるが向こう南アは初冬ということだ。


しかしこちらはまったくもって憂鬱な梅雨時。いつもこの時期思うことだが、頼りなげだった田植え直後の苗が 株分けが進んで一握りほどに育っている。なのに 人間のほうはなんか鬱々とした後退局面に入っているような気になる。昔 知り合いのヨーロッパ人がこの時期の日本ははとても暮らしにくいと言っていたが 同意せざるを得ない。体も動かないし頭も理性的になれない。


サッカーで屈強な身体をもつヨーロッパ人達を見ているとこんな気象条件では育たない体だなーと思ってしまう。・・


さて ここで陶芸家の水野英男氏から聞いた話を思い出す。焼き物で有名な信楽(もしかして違う地名だったかも知れない。恥ずかしながら肝心の地名が定かでない。)は その昔その土地の土ではうまく焼成できなかったという。試行錯誤の上焼成温度を当時の考えでは非常識なほど下げてみた。するとやわらかな風合いの焼き物ができたという。


この湿気むんむんの季節がわたしたちになにを与えてくれているんだろう。ゆっくり考えてみようと思った。

2010年6月13日日曜日

三遠南信アート展


刻印【marking】;価値観の分水嶺にたつ今

浜松・豊橋・飯田3地区各々10人の作家たちが

自身における制作の内側と外側について語っていきます

 浜松のギャラリー風蘭のオーナーが中心となってもう10年くらい前からこの三遠南信アート展が開催されている。三遠南信とは三河、遠州、南信州という三地区をさしていて昔から天竜川や古道秋葉街道を介して文化が交流したエリアをいう。“現代美術と地方 または歴史”といった現代的なテーマが私には気に入っている。第一回からこのアート展に呼んでいただきうれしく参加させていただいているのだ。この夏からその巡回展がありぼつぼつ本腰を入れなくてはなるまい。

赤土をふるいにかけて・・・ 

2010年6月4日金曜日

狸丸





私の地元飯田市伊豆木には小笠原屋敷という文化財がある。礼法作法で有名な小笠原氏の住んだ屋敷で中世の雰囲気を今に伝えていてなんとも情緒がある。十年ほど前資料館なるモノができて 長年地元の文化を愛し保存を訴えてきた人々にはとても喜ばしいことだった。その建物は小笠原氏の血を受け継ぐ さる有名な建築家の設計によるものである。このごろ新聞でその建築家がヨーロッパで賞を受けたということを知った。
私は少し釈然としないおもいを抱いた。というのは、この資料館が本家の屋敷を喰ってしまっているように感じるからだ。ほんとに屋敷を愛しているんだろうか・・・


<毎夜厠で 殿様のお尻をなめる何物かがいた。 ある夜 殿様は刀できりつけると斬られた前足を残して逃げ去る狸を見た。その後 親の足を返してほしいと泣く子ダヌキの声が夜ごと聞こえるようになったという。>


子供のころ祖母から聞いた小笠原屋敷にまつわる“狸丸”という話だ。


こんなストーリーやらが渦巻く中世のお屋敷を白日の下 バサッと刀で斬るような 斬新な建築の資料館・・・私はあまり好きにはなれないかな。