私の地元飯田市伊豆木には小笠原屋敷という文化財がある。礼法作法で有名な小笠原氏の住んだ屋敷で中世の雰囲気を今に伝えていてなんとも情緒がある。十年ほど前資料館なるモノができて 長年地元の文化を愛し保存を訴えてきた人々にはとても喜ばしいことだった。その建物は小笠原氏の血を受け継ぐ さる有名な建築家の設計によるものである。このごろ新聞でその建築家がヨーロッパで賞を受けたということを知った。
私は少し釈然としないおもいを抱いた。というのは、この資料館が本家の屋敷を喰ってしまっているように感じるからだ。ほんとに屋敷を愛しているんだろうか・・・
私は少し釈然としないおもいを抱いた。というのは、この資料館が本家の屋敷を喰ってしまっているように感じるからだ。ほんとに屋敷を愛しているんだろうか・・・
<毎夜厠で 殿様のお尻をなめる何物かがいた。 ある夜 殿様は刀できりつけると斬られた前足を残して逃げ去る狸を見た。その後 親の足を返してほしいと泣く子ダヌキの声が夜ごと聞こえるようになったという。>
子供のころ祖母から聞いた小笠原屋敷にまつわる“狸丸”という話だ。
こんなストーリーやらが渦巻く中世のお屋敷を白日の下 バサッと刀で斬るような 斬新な建築の資料館・・・私はあまり好きにはなれないかな。
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