知り合いの展覧会を見に東京に出た。そして午後は久々に横浜でトリエンナーレを見物しようとみなとみらいに向かった。相変わらず駅周辺は空間的で美しく文字通り未来的。俗世のゴチャゴチャ感がなく気持ちいい。さて、会場に入ってみると なんとごみの山というエントランス。まあまあ!
この手の展覧会はほんとにいろいろな作家のいろいろな考え方に出くわす。戸惑いながら笑ってしまう。きっとこの感覚が面白いのかもしれない。作品に対して端から理解しようなんて考えてはいけない。自分流にとらえるだけだ。しかし、途方もなさ過ぎて漠然と見るだけになってしまう。散漫な感じは勿体ない。今回はキュレーターのボイスナビを借りてみた。なるほど説明があると鑑賞も一歩踏み込んで感じることができた。ただ、なんだ、そんなことかとがっかりしてしまうこともたまにある。それもたのしい。
映像作品はこのところ私の興味を引き付けている。今回はエリックボードレールというひとの映画。足立正生(映画監督)がベイルートの街のシーンにかぶせて山崎努ばりの低い声で語っている『あの熱い時代に・・・云々』 一瞬の緊張感が私の中で起こった。
そうだ、40年も前は 過去の価値観を覆すべくインスタレーションやハプニングという表現方法が採られた。それはお祭りではなく、むしろ戦いだったのだ。だからそれを見るときとても怖かった。無知 無自覚をその場で批判されるんじゃないかとびくびくしていて とても楽しむ感じになれなかったことを思い出した。パレスチナの不条理は今も変わりない、いやむしろ混迷は深まるばかり。自分の狭い世界だけで物事を判断してはいけない。と気づかされた。
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