私は山間地でコメ作りをしているが、本当ににわか仕込みの底の浅い農業で言うのもちょっと恥ずかしい。しかしこの時期の里山は何にも代えがたいほど豊かさを感じさせてくれるのでつい書いてしまう。ちょっと前まで野に出るのが億劫だったのが我ながら嘘のように外はたのしいし あかるい。
ぼつぼつ田植えのために田を作っていかなくてはならない。そのためには耕し、水を引き、代を掻く。それから畔の草刈り。私は田んぼの土手が散髪屋帰りのようにきれいに刈られている風景がすきだ。とてものどかに思う。ただ自分が草刈りをするのはのどかではないし やや(かなり)重荷だ。昨日は一日ビーバー(草刈機)とともに過ごした。山間の田んぼの畔を刈りながら小さな花々をめでる、雑草と言ってしまうのは少しかわいそうに思うほど数ミリの花が咲き乱れていてきれいだ。・・・でも 刈る。 野ビルを刈ると玉ねぎを切った時のようなにおいがする。
山付けの土手に近づくとふーっと甘いにおいがした。なんだろう?こういう予期しない出会いがあるのも自然の豊かさだ。山裾に入り込んでくんくんしながら探してみた。かすかな甘い感じはなんだろう?・・・やっと見つけた。小さな白と紫の花がつる状の枝の葉の裏にいくつも咲いていた。、くちなしのようなにおいでイメージを膨らませていたのでその花の印象はとても地味だった。名前は知る由もない。細い木であった。今朝調べてみるとアケビの花ではないかと思われる。あんないいにおいがするんだー。
私はインドア派だろうけどこの季節は自然の中で過ごしたいとひそかに思った。
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