高校の同期生がこの展覧会をまるで45年ぶりの文化祭のように思って応援してくれて 初日から人が絶えなかった。在学中に話したこともないような人にも親しく楽しく盛り上げてもらった。オープニングパーティーではミニコンサートのような演奏もあり懐かしさが噴き出した感じであった。
私としては 陶芸の展覧会と同会場でやるのも初めてだったので、来場者の「かわいいー」とか「素敵-」とか言う反応の強さにほんとうに驚いた。もちろん樽沢君の作品の良さもあるのだけれども実用性のあるものは実感がが強いんだな。・・・その点絵の良さとは何だろう。単なる部屋のアクセサリではない何か特別なメッセージがそこには必要だと思う。
私はその点がちょっとかもしれないが伝わった気がしてこの展覧会を喜んでいる。
それから伊那谷の風景をじっくりと描いた手塚君にも目を見張った。いつの間にあんなに描いたんだろう、今どきの教師は拘束時間が長いのに。相変わらずオーソドックスな姿勢だ。私の知っている彼の内面はさしてオーソドックスとは思えないのに・・・
今回とてもうれしい話の一つが、同級生の中に中村壁の家があったことだ。私の絵の話を聞いてひょっとしてうちの壁も中村壁かもといって見せてくれたのだ。飯田の大火(戦後まもなく)の後建てたらしいその家は柔らかい優しい赤い内壁で お父さんの位牌らしいそのうしろには高村光太郎の軸がかかっていた。東京に住むその友人は時々来て部屋の空気を入れ替えるのだそうだ。夏の終わりのしつこい暑さも家の中は涼しい風が流れていた。帰ってきたらまた連絡しようと言って別れた。
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