手塚氏の風景画の個展が飯田市上郷のアートハウスで行われている。
"伊那谷の風景Ⅱ”と題されたその展覧会は 規模は小さいがしみじみとした伊那谷の景色が展開していてうつくしい。彼と私は高校時代からの親しい友だ。ともに美術クラブに籍を置いていた。そのころ彼は芥川の言葉として『日常の些事を愛せ』という一節をさかんに話していた。
十代の私にはその二段構え的な考えにどうもなじめなかったが、30年のときを経て彼の絵を見ていてその言葉の持つ奥行きをなんとなく理解したような気がした。身近な風景に詩情があふれている。
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