赤津氏企画の『私の愛するアーチスト展』が銀座のギャラリー風で始まった。オープニングには多くの人に来て頂 たいへん盛り上がった。グループによる展示はお互い知っている同士でやる場合と、知らない方々とやる場合があるが、今回はほとんど知らない方々ばかり。
ふだんあまり接することのない分野の作家さんたちと知り合いになってお話ができるのは緊張もするが、楽しいし 意義深い。たとえば久住敏之氏、わたしは初めてお会いしたのであるが昨年のるたんでの個展に来ていただいていたようで私の絵を知っていてくれた。すぐに打ち解けた話ができてうれしかった。
彼の絵は目鼻立ちのはっきりした男女を描いたもので昔のテンペラ画のような印象を受けた。(実際は油彩) バックには海があり波打ち際が侵食された半島らしき風景が見える。どこか デキリコの形而上派のような空気がた漂っている。いつもならここから先にはあまり入っていけない。しかし昨日は同じ出品者に『男の人と女の人の鼻の形が同じだけれど なぜ?』と聞かれ 彼は隠れキリシタンをテーマに描いていて写実的な描法ではなく頭の中のイメージを表そうとしていることを説明してくれた。画面全体でそのキリシタンのストーリーを象徴しようとしているのだ。そのあたりの知識がなく漠然と人物画と捉えると部分の違和感に注意が行ってしまい、作者の意図を感じ取れないことになるのかもしれない。
絵はホントにいろいろなスタイルがある。作家の生き方が違えば方法論も違ってくる。当然現れてくる表現も違う。見る側も同様。
ただ共通しうるのは 今われわれは同じ時間に生きているということだ。その分母で割って公約数が出てくるか?感性がそれを導き出してくれるのか?・・・
わかる絵もあれば わからない絵もある ということは当然かもしれない。
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