突然の電話で妻は答えるすべを失ったようだ。イタリアの懐かしい友が日本の地震や原発事故を心配して電話をくれたのだ。何年ぶりに声を聞くんだろう・・受話器を取って話すうちに声が上ずってきた。震源地から離れているので幸い被害がなかったことを伝えた。しかし原発事故はかなり危険であるとあちらでは報道されているようでたいへん心配してくれた。このごろは具体的に自衛隊や消防が手を打ってくれていて放射能の値も小康状態であると報道されているので少し心配も薄れたが、電話をもらったころの日本のテレビは実態がよく伝わってこなかった。ほんとはヨーロッパの報道のようにヤバイのかと思ってしまった。
かれは『ほんとに危なくなったら家族を連れて俺のところへ逃げて来い!』と言ってくれた。うれしかったが リビア人が国を逃れて地中海を渡る様子を連想させて 少し苦笑した。
最後に 同い年の彼に聞いてみた。『髪の毛は 何本残っている?』『すこし』と答えた彼の声の近くで妻のルチアの笑い声が聞こえた。
また会いたいなーと思わずにはいられなかった。
(写真は電話の友人と二人展をやったときのポスターでなつかしい。となりのポスターはユーロコムニズムらしきもので時代を感じる。)
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