2013年1月5日土曜日

サンセイという人

今年は巳年、あまり触れたくないが私は還暦となるんだ。
暮れにその還暦仲間3人で酒を飲んだ。そのうちの一人Hが屋久島に行ってきた話しをしてくれた。彼は東京の大学生活をすぐに辞し 田舎に帰って農業人となっている。
彼が屋久島に行くのはもう2回目かな。彼が尊敬する詩人が暮らした島だということはいつか聞いていた。
その彼に本を三冊借りてこの正月に読もうと思った。その詩人の本だ。そういうわけで還暦となる私は 長年勤めた会社をやっと(?)辞めるのだが 会社勤めを始めたころは自由な生き方が先細って行くことへの葛藤があった。しかし貨幣経済のメカニズムに身を投げ込まねば とても生き永らえない社会だと感じサラリーマンとなった。
わたしたちの二十歳のころは まだその貨幣経済メカニズムに如何に絡め撮られずに生きていけるか探っているひとびとがいた。私の理解の範囲ではその山尾三省という詩人もその方向の人だと思っていたから、いま改めて読んでみたくなったのだ。このバブルや失われた20年という経済の荒波の後に。
そしてHは 今もきゅうりを作り 本を読み 酒をのむ。
サラリーマンとして兎にも角にもピリオドをうつ私は 彼の生きる重さをヒシヒシと横で感じていた。

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