現代の創造展(飯田下伊那の作家による)の第13回がこの2月3日(日)より3週間 飯田美術博物館にて開かれる。そのポスターを見ていて僕は励まされる思いになっている。そのポスターの中央にビックリマークが大きくデザインされていてそのすぐ横にコンテンポラリーと書かれている。このコンテンポラリーと言うのは 今年紆余曲折の末 新たに開設された 日本画、洋画、彫刻、工芸、版画、書につづく新ジャンルなのだ。
なぜ開設しなければならなかったのか?
今まで何度か書いてきたが 端的に言えばこの展覧会の組織が機能不全を起しているがそれを改革していけないばかりか、その問題意識を抱く作家も少なくなっているという現実がある。
二三日前の地方紙『南信州』に陶芸家水野英男翁がインタヴューにこたえて飯田のアートの現状を叱っていた。絵を描く人間は増えたがそれをリードする作家たちが現状維持派でチャレンジし開拓していこうと言う気概がない、昔は絵描きのけんかはしょっちゅう見たが・・・云々。
大した権威もないのだがこの展覧会に出品することがステータスでそのために選出を一人でも多くにと配慮する委員が多いが、この展覧会はそんな風に風船のように膨らんでいくことが目指す方向ではない。アートに真剣に立ち向かっている作家の作品を一堂に会して 今の何にどう立ち向かっているのかを感じ合い そして考え 各々が研鑽しようというもののはずだ。それはアート愛好者にとっても望むところだ。水野翁が言うようにアートの底辺が広がったことは喜ぶべきことだがトップに立とうとする人たちがアマチュアと同じ精神状態では困る。作家たるもの『アートとは?』の問いに常に欠き立てられていなければならない。その姿勢が処世のため希薄になっていてはだめだ。
この辺りの思いから 改革を望まない日本画、洋画、工芸、書とは独立した形でコンテンポラリーというジャンルを作ったのだ。 今年のポスターは おそらくI氏のデザインだろう、僕らの思いを感じ取ってくれて このデザインになったに違いない。
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