私の好きな作家は この二人だ。イタリアのペールージア近くの町出身のブッリはイタリア時代ぜひ訪ねて 会いたいと願ったほどの画家だったが、その時代にはもう完全な有名人で絶対に人には会わない作家となっていた。タピエスはやはり同じころパリを旅行した時にポンピドウセンターで展覧会をやっていて大作をいっぱい見た。感動のひと時であった。私の人生の中でもきっと最大級の出会いであったと思う。
それから やはり好きなのはドイツのキーファー、日本の宮崎進。だが、この二人を知ったのは実はこの頃なのだ。キーファーの名前も記憶してなかったが10年くらい前軽井沢のセゾン美術館で見ていて、去年ギャラリー風蘭の個展の来場者に『キーファー お好きですか?』と聞かれた。『誰ですか』と問うとスマホで画像を検索してくれた。そうか、10年も前軽井沢でいい作品だと思っていたのはこの作家だったのか。機会があればもっと見てみたいと思っていたら先日新聞に展覧会の紹介があった。北海道の美術館、遠い!
宮崎進さん、 この方の名前は東京で個展をするたびに『宮崎進に似ている』と言われ ちょっと複雑な思いだった。二番煎じ的に言われてしまうのだが実は全くその作家を知らなかった。あまり調べたくもなかったが、きっと今度の個展でも言われそうだからネット検索をしてみた。
これも驚きました。なんといい作家ではないですか。しかも先月まで葉山(神奈川)にて大個展をやっていた!ドンゴロスを使って迫力のある作品をいっぱい作っている。好きになってしまった。ただ、自分との違いは内容だ。彼のテーマはシベリア。平和な時代の私の作品とは全く別物だと思う。
ただ共通するものは 具象性からくる嘘を否定して 素材の持つうわべではない素の存在感を借りて もっと人間の深いところの何かを表そうとしているところではないだろうか。それは決して二番煎じではなく 平和な時代だからこそ私は煮詰めたいのだ。
2014年7月20日日曜日
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小池誠です。ご無沙汰しています。水野英男さんの葬儀の時はご苦労様でした。
返信削除ところで、私もタピエス、キーファー、宮崎進さんは好きで影響を受けました。以前から林さんの作品は宮崎進さんの作品に良く似ているなと感じていました。そして、林さんはごく最近宮崎進さんを知ったとのこと。ドキッとした事と思います。そして冷や汗をかいたことと思います。でもちゃんと宮崎進さんの作品を受け入れ整理されているところが偉いと思いました。今後の林さんの展開を期待しています。
私は母の介護で思考や制作が中断していて皆さんが羨まし限りです。また時間が与えられたら宇宙や生命の根源を求めて制作をしたいと願っています。
その道で必死で生きて来た人達は多くを経験し一通りの事を勉強して今の画風を作り上げているのです。今の表現が自分とは違うというだけでその作家をくくり、判断しないようにお願いしますね。
では今後ともよろしくお願いします。