2014年7月26日土曜日

心の花美術館

この頃は地方にいい美術館があって その突然の出会いがなんともうれしい。先日松本に出かけた折時間が空いたので上田まで出かけてみた。久しぶりに夢の庭画廊を訪ねてみたかったのだ。
ひとしきりオーナーの小澤楽邦氏と話したのち勧められて市内の心の花美術館に行った。
上田駅の近くのこじんまりした建物の中に入って驚いた。ジャスパージョーンズ マンレイ ステラ カレルアペル 池田満寿夫 オノサト 荒川修作 などなど・・・。まるで戦後美術の教科書のような作品たちに出会えたのだ。作品の大きさは大きいものでも35x40cm ほどのものだがそのクオリティがただものではない!こんなふうにコレクションできるのはよほど趣味がよくてお金持ちの人に違いないと想像してみたが お会いしてみると至極庶民的な中年女性だった。(ピンヒールに黒のスーツの痩せたマダムを想像していたのは事実だ。ところが事務所からで出てきた方は 同時に在宅ヘルパーもしているというエプロン姿のおばちゃんだった。そしてイメージに誤解が生じないため付け加えておくが 美人さんであった。)
この女性が若いころから 少しづつお金をためてコレクションしてきたのだそうだ。こんな素晴らしい美術館はそうはないと思う。彼女のセンスの良さ 生き方がこの暖かで爽やかな美術館を作っているのだと感じた。行政がローカルマスターのために作る箱物美術館とは全く違う。今の美術を知ることができる尊い美術館だ。多くの人が行けばいいのにな。
夕立前の息苦しい午後だったのにとてもクールな時間をすごせた。

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