私のようなインチキ農業者にとっても田植えは重要で、やっとそのけりをこの月曜日つけることができました。 松本の草間彌生展にいよいよ行くとき!と断言し、昨日行ってまいりました。
やはり、このアーチストは自ら「前衛芸術家」というだけのことはあり すばらしい。
よく言われることに、若い頃から幻覚があったというが(あの水玉の原点)辛い孤独な時代だったのだろう。毎日自殺を考えていたという。ただ 絵に向かうとそれとは違う世界が彼女の中にはできる。ものすごい集中が彼女を生に繋げた。
アートは自分の世界を作ってくれる、今生きている社会とは異なった価値観で。――
どんなに生き辛い世でも、人間の空間を展開してくれる。たぶん生への無意識がアメーバーが形を変えながら増殖の方向を探るように 息するところを作る。
そんな生き様を見せてくれている。さすがに全世界にファンがいるアーチストだ。まさしく前衛=世の先を行く、である。
ただ、遠いところの人としてみるのじゃなくて、社会からの疎外感が 違う価値観を自分の中に見出す一つの機会と考えることはとても示唆に満ちている思う。
そして私が感動するのは、社会の価値観に媚びず(彼女にはその具体策などなかったに違いない)作品を作り続けた生涯作家ということだ。すごい集中力で今も大作を描き続けている。
日本はまだまだ功利主義や機能主義、社会の中の個人といった縛りの強い社会だ。若者がいや、もはや中年さえも社会から疎外感を受けて引きこもりなど孤立してしまっている。全体が違う価値観の存在を認めないんだな!
そう思うせいか、この展覧会を見に来る人に意外に40代50代60代の男性が少ない。社会の歯車として生きている人には、「ひく~・・・」展覧会なんだろうか? はたまた忙しくて草間展まで来れないのか・・・
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