2018年12月18日火曜日

ラカンドン族のマリオ氏

かすかなかびの匂いがして そして川の音で目が覚めた。
そうだ、夕べは夜遅くマリオの経営するバンガロウに泊めていただいたのだった。
パレンケの遺跡を見学してから 花藤氏の旧友であり マヤの血を受け継ぐラカンドン族のマリオ氏が車で迎えに来てくれたのだ。
これからグアテマラ国境地帯にあるラカンドンの村にむかうのだ。緩やかな下り坂の道は徐々に森の中に入って行き 街灯などない山道はひたすら南にむかう。おおきなオレンジ色の満月が木々の間から煌々と でも怪しく輝き始めていた。時々おおきな連結のトラックがすれ違うだけの闇の道が続く。
メキシコの道にはトッペというおかしな出っ張りが至る所にある。高速で走り続けられないように設置されていて、街道沿いの村々や学校などの前でどうしても減速させられてしまう。どんな車でもゴットンゴットン どっこいしょ!と乗り越えていかざるを得ないのだ。そしてそこには案の定物売りがいたり 物もらいがいたりで・・・急に闇から手が出てきたりすると慣れない私などびっくりしてしまう。
ジャングルの道ではこんなことにも遭遇した。牛が数頭道端に転がっていたのだ!足が上を向いていたから死んでいたのだと思う。暗かったし、そんなことありうるとも思わないから とうとう幻覚に落ちたか自分を疑ったが、前席の花藤氏に声をかけると「グアテマラからの牛を運ぶトラック街道だから 事故った車が牛を放り出して行ってしまったのだろう」とのことであった!・・・
日本での常識が通じない1日だった。

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