2014年6月22日日曜日

バルディス展を見る

バルディスは近いようで不思議な作家だと思う。日本人が当時憧れていた20世紀初頭にパリで生まれ(しかも芸術家の家族に)ほとんどすべての芸術の潮流を身近に感じて育ったのに、それらの主張には無関心のようだった。ポーズした少女の具象画がずーっと変化しない。確かにその演劇的ポーズはややメタフィジカ(形而上的絵画)的ではあるが運動には参加していない。
美術史が傍らでまさしく音を立てて展開しているのに彼は淡々としている。熱く芸術を語るのではなく冷めた感じて暮らしている。確かにヨーロッパは激動の時代だった。
そして50年代になると何か落ち着いた大人の感慨を表現し始めた。たとえばジャコメッティのように。そこに繋がる流れがバルディスにの作品群にはあり、深いところで現代美術を消化しているようだ。だから、ペラペラな作品がなく無理がない。

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