2009年10月4日日曜日

NAKAMURABRAWN-2


11月23日(月)から28(土)まで東京銀座の画廊るたんで個展を開催する。この夏の無気力精神ではいったいどうなるんだろうと心配していたが、不思議なもので涼しくなると少しずつ気力が出てきて何とかやれそうになってきた。

DMもでき画廊の中島さんと打ち合わせる中でサブタイトルのnakamurabrawnについてもう少し説明をしなくてはいけないのかなと思うに至った。

<NAKAMURABRAWN 林正彦展によせて>  かつて、幻の壁『中村壁』を左官、新聞記者と共に研究しているころ飯田の旧家のお茶室を訪ねた。その茶室は中村壁で 夏の夕方の斜めの光がオレンジ色に乱反射して 室内はボアーッとした時間のない不思議な空間だった。・・・中世美術の極みというのか幽玄のような感覚を覚えた。この中村壁の土にはなんとも不思議な魅力がある。

しかし私は 自己研鑽による中世美術とは異なる方向に この土と共に進もうと思う。なぜなら自己を虚しくしてその技術の頂を目指す中世の美学には 現代に生きる私たちとは相容れないものがあると思うから。私たちは自己を虚しくするのではなく存在するということを確かに感じなくてはいけない。・・・
そんな思いで この中村壁の土を 敢てNAKAMURABRAWNと呼び この土の特性である温かみが自己解放の表現につながらないかと挑戦している。

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