2011年8月16日火曜日

専門家に口を出そう

盆休みで二晩続けて遅めのTV番組を見た。一つは福島原発事故に関して、事故の発生の可能性はアメリカの専門家の間ではもう何年も前から指摘されていたというものであった。福島の様子をTVで見ながらその専門家は水素爆発、そしてメルトダウンを予想していたそうだ。スリーマイルの事故以来最悪のシナリオも想定して対策を打ってきたアメリカと その情報の入手があっても技術レベルが高いからとの理由で、まともに手を打たなかった日本。・・・


阪神大震災の前 日本の土木技術は世界一と言ってたが 橋桁が折れて見事になぎたおれた高速道路の映像は鮮烈だった。ロボット技術だって たしか世界一と言ってたが福島の事故現場では何も出来なかった。たとえバイオリンが弾けても。


すべてが閉ざされた専門家たちに由来するような気がする。『素人が専門に口を出すな!』的な空気。
でも、一番大事な問題は素人にもわかる。(答は導き出せないが)

それは昔からだ。もう一つ見たTV番組の第二次大戦の参戦から戦線拡大までにも共通していた。戦争の方向性を決めるべき日本の中枢がこの戦争をどうもって行くべきか そもそもこの戦争にどういう意味を持たせるべきかさえ 議論して決めることが出来なかった。もちろん最悪のシナリオを想定をしてそれに備えるなんて、論外も論外、有ろう筈もなかった。


いま勤めている会社でも(地方の零細企業)出荷品に不良品が出ると それはもう大事だ。いつ作った品物で、ロット数はいくつで、原因は何か、なぜ流出したか、なぜ、なぜ、なぜ、とそれこそ尻の毛羽まで抜かれるような調査だ。


しかし閉ざされたところではものは隠される。よってたとえ国が滅びるような大きな因子も起きるまで手が打たれない。・・・日本は早くから専門性を持たせすぎるし、流動性を欠くのでは?

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