2012年9月17日月曜日

やっと秋 芸術の秋

展覧会に於いて 見て感想が出てこない絵がある。その理由の一つはプロの作家としての覚悟が足りないからだと思うことがある。発表に習作を出されても困る。見る側はその作品の主張を感じようとしているのだから 言いたいことはさて置いてこんなに上手くかけましたよ、なんて言われても困るんだ。そういう意味で絵画教室の発表会的なうちわな展覧会になってしまう展覧会はつまらない。
何をいいたいのかの問いはプロとしての覚悟がいる。一人の人間として生きてきた また生きていく姿勢が見る側の人の究極的な見たいところなのだから。その本質的構造は過酷だが逃げようがない。
私も覚悟があるとは言いがたい甘ちゃんであるが 絵画教室的発表に疑問を持つこともなく活動しお弟子さんを指導している作家さんが多いのは 感心しない。どんなに偉いか知らないがいい大人に指導など出来るわけがないではないか。その辺が日本の文化の中に流れる [先生]と[生徒]の関係で 怪しく感じてしまうところである。生徒側も従順を装い師を敬う光景は悲しいし 大事なこと(生きる姿勢を決めるような)の判断を師に任せるという無責任さはいけない事だ。
多くの人が絵を描き絵に親しんでもらいたいと望むが その入り口辺りに魑魅魍魎が跋扈している。所謂いい生徒ではいい絵はかけないのだ。

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